お陰さまでディーラー初参加だったワンフェスも無事終わりました。販売したバイオニクルも約半数が売れ、残りもレゴ仲間が殆ど買ってくれたので何とか出展代の回収は達成しました。冬も同様のラインナップが揃えられるかは分かりませんが、出展自体はしたいですね。
さて、本題。本日封切りの映画『シン・ゴジラ』を観てきました。
単刀直入に言えば面白い映画でした。
ついでに子供向け要素は一切ないです。ネタバレにならない程度にレポート書くと、まずドラマパートに重きを置いた作品で、特に群像劇のような構成で進行していくのが特徴的ですね。人間サイドのアクション要素が皆無なのもゴジラシリーズには珍しいのですが、ドラマパートはムズカシイ言葉が多く出るものの分からなくても鑑賞に支障が出ないようになっており、なおかつテンポよく進んでいき、ありがちな感傷シーンや恋愛描写もなく、ゴジラパートも小まめに挿入されていくので近年のSF系邦画にありがちな退屈さは感じませんでした。
庵野監督の個性は良いベクトルでも悪いベクトルでも炸裂していますが、トータルで見れば氏にメガホンを執らせた意味はあったと思います。特に音楽とゴジラのアクションは個性が色濃く出ていて、「"庵野"色」がニガテな人にはヒットしない部分もある気がします。とはいえドラマパートのカメラワークや画面作りなんかは邦画の中でもかなり凝っている感じで良かったです。
とにかく予備知識なしで観た方が面白い映画で(劇場パンフレットにはご丁寧に"封印帯"まで巻かれている)、興味のある方はネタバレしてしまう前に観た方が良いと思います。
というわけでネタバレ付きの感想は「続きを読む」からどうぞ!
以下『シン・ゴジラ』のネタバレを含みます。
ゴジラのキャラクター:キャラ付けは結構好きでした。「何を考えてるかわからない」という性格描写がちゃんとされていて、ここは庵野監督のエヴァシリーズで使徒を描いた経験が生きてる感じがします。
後半は少し原爆怪獣の「怨念」的な所も匂わされますが、「人間を憎む」ではなく「人間"社会"(日本政府・日本社会)を憎んでいる」という点はやってそうでやっていなかった解釈・描写でここも好きです。
直接の描写はされませんがゴジラの最終決戦地が丸の内なのはその先の「皇居(≒日本社会の象徴)」が目的地だったのかなという気もします。
ゴジラのデザイン:キャラクターにもマッチしていてこれもアリだなと言う感じ。本作のゴジラはフルCGですが、デザイン的にも活躍的にも「今回はCGが最適」といえる内容にはなってたと思いますしね。
第二形態には度肝を抜かされましたが、ドラマパートの「まだ(日本政府が)本気にしていない」というタイミングにはマッチしていると思います。(ここで既に戦闘的だと観客が先に「全面対決しかないだろ」というモードになってしまうので)
パンフによれば深海魚のラブカがモチーフだそうですが、ちょっとウルトラマンの「ガヴァドン」っぽい妙なカワイさがあって意外と好きです。ぬいぐるみとか出ないかな?(※出ない)
賛否のあるデザインだとは思いますが「ゴジラがゴジラになるシーンを直接観客に見せる」というのは新しい試みですし、「ゴジラを1からつくる」がテーマの本作においては「いきなり恐竜型の巨大生物が海から現れる(=観客が既にゴジラという存在を了承している)」というのはあり得ない手法ということなんだと思います。
第三形態はあんまり活躍がないのでデザインの記憶がおぼろげなんですがバランスは一番既存のゴジラっぽいですね。ある種ここが「ゴジラ」と「シン・ゴジラ」のターニングポイントなんじゃないかという気もします。ただ体色が薄いのでCGと相性が良くないのが惜しい感じも。
第四形態はデザインは概ね良いと思います。ただアクションは好みが分かれそうでしたね。
ゴジラのアクション:第二形態のズルズル動くアクションもユニークで、第四形態のドッシリした動きも着ぐるみ感が出てて良かったと思います。
放射熱線は、最初の煙がドバドバ出る所と、エネルギー切れ時に炎が混じるトコは好きですね。特に最初のは初代のスチーム系の放射火炎の雰囲気と「核汚染される」という雰囲気があって良かったと思います。
ただ、フルパワー時の熱線がレーザー風(というかぶっちゃけ巨神兵)なのは私はあまり好みではなかったです。まぁ戦闘機を落とすにはあれくらいのスピードが要るのもわかりますが、折角の巨大感が薄まってしまうのはちょっと勿体無い感じがしました。
下顎が二股に割けるのはインパクトがあり、ヘビなんかも骨格的には裂けるのでありえなくはないのかもですが、口腔内のデザインも相まってビオランテやオルガといった「(ある種の)まがいものゴジラ」にイメージが近づいてしまったのは少し解せない感じ。
背中ビーム(仮)は、ちょっと荒唐無稽というか画的にはあんまり好きではないのですが、ドラマ上必要な要素だったのでやむなしです。(作劇上、対空攻撃が必要ゆえ)
ていうかアレですよ・・・
なにその『32連ゾイド核砲』あー、言えてスッキリしたwいやまさかゴジラリスペクトのゾイド「ゴジュラスギガ」のアニメでもマンガでも雑誌連載でも発動シーンが無かった究極兵装を本家本元のゴジラがやる日がくるとは・・・w(強いて格ゲーで再現されたぐらい)
なんかもうゾイド好きとしては嘘くさいとかゴジラらしくないとかそんな事をふっ飛ばした
謎の感動があります。
今作のゴジラの背びれはラジエーター(放熱板)なのでビームが背びれから出ないのは理屈は分かりますが、画面的にはどこから出てるのか分かりずらいのが少し残念。例えばタコの吸盤みたいな発射口が背びれの付け根に成形されるシーンとかがあっても良かった気がします。
決定的なのは
尻尾ビーム(仮)でコレは個人的にはナシかなぁと。口と違って発射器官のようなものもないため突飛な感じがし、前述の背中ビームと違って作劇的に必要な感じがせず、ちょっと首をかしげる感じ。(「尻尾を掲げてサージを放つ」とかならまだ分かりますが)
脚本:
(以下、加筆中)