フロント&リアビュー。
トミー版の時点で廉価アイテムながらモールドが細かさに定評のあったゴドス。
HMM版ではそれを整理しつつ更に強化、量産メカとは思えない存在感を誇ります。
機獣新世紀シリーズがスタートし新ゾイドが続々と登場するようになるすると、
ガリウス譲りのボディの貧弱さが指摘される事が多くありましたが、
HMMゴドスでは元のイメージをギリギリ崩さない範囲でマッシヴにアレンジされており、
「最強小型ゾイド」という愛称に恥じない力強さを手に入れていますね。
総製作時間は私の場合は軽めのゲート処理を含めて3時間弱といったところ。
接合部の精度も高く、サンドペーパーなどを使った調整が必要な個所も殆ど無く、
組み上げた後にポロっと取れてしまうような箇所もありません。
ゲート跡もあまり目立たないように工夫されているのもグッド。
頭部・コックピット。
説明書では「重装型コックピットモジュール」とされています。
RZ版(トミー版)ゴドスとの一番の差異は頭頂部の角(ウィング?)でしょうか。
キャノピーの形状も一見変わっていないように見えますが、結構アレンジされています。
人によっては(特に旧版に思い入れの強い人は)気になってしまうかもしれません。
いっそ角は某赤い流星よろしく指揮官仕様機のシンボルと解釈して、
ノーマルタイプのものからは取っちゃうのもいいかもしれませんね。
コックピット内はコンソールやレバー類なども造形されています。
しかしトミー版と異なりパイロットを固定するパーツが無いので、
ポージングしている内にコックピット内でカランカランいっている事が多いです。
なのでウチでは小さく切った両面テープをパイロットの背中に貼り固定しています。
頭部~首部分にかけての可動ですが、普通に動かそうとしても、
コックピットと首の接合部で横方向に可動しますが、上下方向の可動は殆どできません。
首と胴体部のジョイントも首パーツの形状の関係で殆ど可動しません。
ですが、これらはジョイントを引き出し気味にする事ればある程度改善可能です。
指揮官機の専用装備「AZ30mmビームランチャー」はトミー版と比べて1.5倍ぐらい大型化。
グリップも付いており、左腕を添えた構えが可能。
ちなみにこのグリップはトミー版に元々あった突起をアレンジしたもののようです。
弱点としてはかなり大型の武器なので腕がモロに干渉してしまい、
肘を下方向に伸ばした状態にする事が出来ません。
また、ポーズによっては脚に干渉する場合もあったりと取り回しはあまり良くないです。
もっとも、ゴドスはダイナミックなポーズをさせるタイプのメカではないので、
そこまで深刻な問題ではないと思います。
AZ30mmビームランチャーは名称の通りビーム兵器ですが、
ビーム兵器らしい点は排気用のスリットらしきモールドがあるくらいで、
モルガのキャノリーユニットを小型化したかのような実弾砲的なデザイン。
やはり「共和国ゾイド=実弾兵器主体」というイメージもありますし、結構似合っていますね。
「小口径荷電粒子砲」は通常仕様と同一。
実はこの時期の共和国ゾイドは小型荷電粒子砲を積んでいるものも多いんですよね。
こちらはビームランチャーよりも小型なので腕を下に垂らす事が可能。
股部にあるのは「レーザーサーチャー」。
脚の可動に配慮してか左右の円柱部位は動かせるようになっています。
HMMでは「最高出力に設定すれば1度だけ武器として使用可能」と独自の設定がされています。
(でも、機体の「目」を潰してまで攻撃に転じる機会って・・・)
ヤマザキ軍曹には悪いですが、この設定は恐らく「無かった事」になると思います。
「スマッシュアップテイル」及び、「AAR・小口径対空レーザー機銃」。
スマッシュアップテイルはトミー版からのアレンジが一番強い部位かもしれません。
可動に関しては、上下方向に大きく可動範囲が設けられていますが、
左右の可動可動域は付け根で少し(左右合わせて30°くらい)動く程度。
AAR・小口径レーザー機銃は仰角調整が可能です。
右側の「エイミング・レーダー」は指揮官機の専用装備。
尻尾との接続部分で可動するので角度調節が可能。
指揮系統に役立ちそうな電子装備の増設は「いかにも指揮官機」な感じでグッド。
ロボット物の指揮官機改修って火器の増設と出力強化が殆どで、
(まぁ、ゾイドも後期になるとこういうパターンも増えますけども)
意外とこういうパワーアップは少数派なんですよね。
尻尾の固定脚は左右に展開可能。(尾先にある固定脚は展開状態で固定)
複数の火器を同時に使用したりキックを放つ際に活用されるそうです。
これはトミー版では歩行を安定させるためのつっかえ棒パーツでしたが、
「ゴジュラスMk-Ⅱ限定型」のスタビライザーを意識したでろう上手いアレンジですね。
また、余談ですが「キックを放つ際に尻尾を使う」というのは、
カンガルーやゴジラシリーズの「ゴロサウルス」を彷彿とさせます。
なお、当方の個体ではこの固定脚と尻尾の接続は少しタイトになっていました。
固定脚はポージングの際によく動かすことになるパーツなので、
ストレスなく動くように調節しておいた方が良いかと思います。
他の箇所に関しては特に調整が必要になるような箇所はありませんでした。
両サイドにある増槽は、トミー版では純粋にタンクとしての形状だったのに対し、
HMM版では下部が噴射口のような形状にアレンジされています。
これは恐らく重装甲パーツを組み合わせて「コマンドビークル」形態にした際に、
飛行艇のブースターに見立てる為の措置でしょう。
バックパック中央の焦げ茶色の部分は「有人座席」と「無人センサーユニット」の選択式。
今回は無人センサーユニットの方のパーツを使って組んでいます。
また、背中の接続部はコトブキヤゾイド用の共通ジョイントになっているので
他にもHMMゾイドを持っていれば色々なカスタマイズも楽しめそうです。
脚部は相当なボリュームアップを果たしています。
上半身が細身なこともあり、脚部だけで全体のボリュームの4割ぐらいを占めています。
フレームはプテラスのものと同じもの使用。
これは恐らくトミー版のプテラスがゴドスの歩行機構をベースにした
歩行ギミックを備えていた事へのオマージュではないか思われます。
とはいえ「陸軍機と空軍機が全く同じフレームを使っている」というのは少々乱暴な気が;
トミー版との比較。
独特の野暮ったさが解消されてかなりスマートな印象に。
全体的に大型化しており、身長はトミー版よりも頭一つ分ぐらい大きいです。
装甲部の形成色は暗めでより金属的な質感の強いシルバーになっています。
機構部のグレーはやや青みのある色になっており、何となく旧ゴドス的な色合い?
LEGO的に言うと、「装甲部:ベリーライトパールグレー⇒フラットシルバー」、
「機構部:旧濃灰⇒新濃灰」といった感じでしょうか?
各部が可動するので伝説の「ゴドスキック」を放つ事が出来ます。
サイズと密度も相まって後発機であるイグアンにも負ける気がしません!
ところでゴドスキックって公式では「装甲を貫通する強力な蹴り」とされていますが、
個人的には「相手を押し倒すような蹴り(やくざキック)」のイメージがあったりします。
いや、装甲の硬さがウリの帝国ゾイドを勢いよく蹴ったら、
自分の脚の方がただじゃすまない気がするんですよね;
腕は肩はあまり広げられないのが少々残念。
ガシガシ動かして遊びたい人は脇部にある焦げ茶色ののパーツを、
リボルバージョイントのような可動パーツに変更できるように改造するのも手かも。
それ以外は肘ロールや手首可動もあるので良好です。
脚部は膝が大きく可動するので立て膝が可能。
ただ、足首の前後方向への可動域が狭いので活かしきれない感じも。
とはいえゴドスは陸戦量産機なのでこれくらいの可動域があれば、
ゴドスに取らせたくなるようなポーズは大体イケると思います。
以上、
HMM RZ-014ゴドスでした。
冒頭でも書きましたがストレス無く組め、パーツポロリも無く、
ゲート跡も目立たないパーツ構成になっていたりとかなりの良キットです。
デザインアレンジも元のイメージを損なわないよう配慮されていて良い感じ。
カラーリングもRZ版よりも重厚な色合いになっているのがポイント高し。
HMMは割と一機あれば満足してしまう甲種を多くリリースする傾向にありましたが、
ゴドスのような量産機はやはり複数機集めて小隊を組んだりしたくなりますね。
プテラスの件もあるので旧カラー外装の発売にも期待できそう。
HMMゴジュラスも鋭意開発中とのことなので、今のうちにお伴を揃えておくのもアリ?
Amazonでは3000円ちょい(送料無料)でお買い得。
ちなみに家電量販店(ヨドバシカメラ)では3400円前後(+ポイント10%還元)でした。
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